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中途半端な田舎生まれが語る、故郷


◆田舎(中途半端)生まれの人


突然ですが、僕の生まれた町は決して都会とは言えないところでした。
かといって、田舎としても非常に中途半端なところで、その「田舎っぷり」を自慢できるほどでもありません。
 
例えば、自分の町にだのオオサンショウウオだのがうろうろしていたり、あからさまな過疎に悩まされたりしていればいっそ脚光を浴びたことでしょうが、そのような特殊なところではありませんでした。
 
中学校は北中と南中があり、高校は一高と二高と農高がある。
地元のローカル鉄道は、潰れる潰れると20年以上前から言われているのに、利用者がゼロにはならないのでまだ走っている。
流行に敏感な子供たちも、ゲームや本はきちんと発売日に手に入るので不満もほどほど。
 
明らかな田舎なのですが、揃うものは揃っている。
僕としては気に入っている町です。
 
◆故郷は好き?
皆さんはご自分の故郷についてはどのように思われているでしょうか。
長いこと帰っていなかったり、疎遠になっている方もいらっしゃると思いますが、それでも「故郷」という言葉は全ての人にとって無視できない言葉だと思います。それが良い印象でも、悪い印象でも。
 
もちろん生まれ育った場所ですから、ご自分の故郷は好きな方が多いとは思います。
ですが、幼い頃からいろいろなことを体験した場所ですから、必ずしもいい事ばかり起きるわけじゃありません。
 
今はすっかり都会で偉くなっているお兄さんが実は「おしっこもらしたー」なんていじめられちゃってたかもしれません。
すっかり美しく、明るくなったお姉さんも、実はものすごく暗い幼少時代を過ごしたかもしれません。
 
無防備な幼少時代を過ごしただけに、幸せなことも辛かったこともつまっているのが故郷。
故郷を好きかどうか、ということは故郷の問題ではなく、全てをひっくるめての幼少時代の思い出がプラスかマイナスかということなのではないでしょうか。
 
仲のいい友達がいた・いやな先生がいた・楽しい遊び場があった・・・そういったものを足し引きして、トータルでいい思い出が多いかどうか。または、大人になっていやなことを消化できたか。
「故郷への感情」は「自分の思い出への印象」とイコールなのだと思います。
 
◆で、自分は?
あらためて上記のことを自分自身に問いかけてみましたが、やはり僕は故郷が好きです。
そりゃあ成功ばかりではないですし、100人に会って100人とも仲良しになったわけではありませんが、嫌なこともまた肥やしになっている気がするのです。
虫捕り・ザリガニ釣り・秘密基地作りなど、一通りの子供らしい遊びは提供してくれましたしね。
 
もちろん、故郷が好きでなくてはいけない、なんてことは思っておりません。
嫌いなら嫌いで力に変える人もいるでしょうしね。
 
ただまあ僕個人は故郷が好きなので、今後も引き続き故郷の思い出や最近の情報なんかについても書いてみます。
 
では、どうぞよろしく。


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